ペットとの思い出
日記に 戻る>>
ぴーちゃんという猫
ピーちゃんという猫。性別雄種類シャムのハーフだと思われる。特徴よく鳴く。
うるさい。チャームポイント耳としっぽが黒い。青い目。死亡原因 猫エイズ。
寿命10年以上。
ペットの死 ピーちゃんが死んだ
昨日の夜ピーちゃんが死んだ。信じられなかった。何かの間違いだと思った。
朝何気なく携帯をみたらメールが来ていた。母からだった。
ピーちゃんが死んだという知らせだった。
母はピーちゃんが大好きだったから、電話かけたり泣いたりもっと大騒ぎすると思った。
あっけないメールだった。
母はピーちゃんの死を覚悟していたのかもしれなかった。
でもピーちゃんが死ぬと思わなかった。10月に帰郷したときはピーちゃんは元気だった。
でもピーちゃんは猫エイズになっていたので風邪を引いたりするとひどくなってたいへんだった。
私が帰ったときも何度か戻したりしていた。
母はピーちゃんが死ぬんじゃないかと思ったと話していた。
でも元気そうだったので、そんな話は信じられなかった。
ピーちゃんは何度となく死にかけていた。でもそのたびに復活して元気になっていた。
でもそれはピーちゃんだけでなく私も何度か死にそうな思いをたくさんしている。
そのたびにいっそこのまま死んでしまいたいと思うこともあるが、
死ぬのはもっと苦しいだろうと毎回感じている。
苦しむのはこりごりだ。
何度となく苦しい思いをしても私は元気になっていた。
苦しみたくないので、無理しないようにセーブしている。
それでもなぜか死にそうになってしまうことがある。
先月も電車の中で急に具合が悪くなって、死にそうになった。
脂汗がだらだら出て、周りの人も異変に気づいていた。
4年前に同じように苦しんで、救急車を呼んでもらったことがあったので、それは避けたかった。
途中で下車して、トイレへ急いだ。
看板は目の前にあるのに遠く感じた。
吐き気がして、手すり脇の荒れた花壇あとに戻したら楽になると思った。でも駅でそうしているひとを疎ましく思っていたので、できなかった。
なんとか我慢して人ごみのエスカレーターに向かった。ふらふらして、目が回った。周りの人に気づかれないようにしたいと思ったけど、でもそんな余裕はなかった。
途中で我慢できないかもしれなくて、不安を感じていた。そのまままっすぐ行って、人気のないエレベーター脇で楽になりたかったけれど、そんな自分を想像すると、トイレへ向かうしかないと思った。
やっとトイレについたが、苦しみはそこからだった。異常なぐらいの悪寒に襲われ、足が氷のように冷え切っていた。
冬の寒さなのか、私がおかしいのかわからなかった。
楽しそうにおばちゃんたちがおしゃべりしているなか、私は苦しみと絶望の中にいた。
汚い公衆トイレと仲良くなっていた。汚い壁によりかかって、楽になろうとしていた。
マフラーは落とさないようにフックにかけておいた。
具合が悪いときは、汚さなんか気にならなくなるのが不思議だった。
高校のときも死にそうになって、トイレから出れなくなったときに、
保健室のおばちゃんが、そんな汚いトイレにいるかからよけい気持ちが悪くなるんだよ、
いわれたが、私は腹痛と吐き気でそれどころじゃなかった。
そうかもしれないが、はやく苦しみから抜け出したい…それしかなかった。人の目が気になるから、開放されるトイレしかない。
そのときもトイレと仲良くなっていた。
なぜそこまで苦しまなくてはいけないのか…何か悪いことをしたのか…
ただ分かることは自分はまだ死なないといいうことだった。死ぬのはこの腹痛や吐き気以上に苦しいのだろうということを感じた。
でもちょうど同じころピーちゃんも苦しんでいたことをあとから知った。
4年前に私が救急車に初めて乗ったときも、ピーちゃんも苦しんでいた。
そのときにピーちゃんは猫エイズにかかって、死ぬ思いをしたらしい。
私が苦しいとき、なぜかピーちゃんも苦しんでいた。
ピーちゃんも苦しみを半分分かち合ってくれていたのか、たまたまなのか分からないけれど、
あとから聞いて、なんとなく孤独じゃないうれしさを感じる。
でももうピーちゃんはいない。
思えばピーちゃんは私が一番苦しかったときにいてくれたのかもしれない。
ピーちゃんは不思議な猫だった。
そして特別だった。
ピーちゃんと初めて会った日、ピーちゃんを買いたいと駄々をこねたり、こっそりえさをあげたりしていた。
ピーちゃんが彼女を連れてきたとき、ピーちゃんと布団で寝たとき…いろんな思い出がよみがえってくる。
ピーちゃんはいつも青い目を輝かせていた。
はじめてあったときも、青い大きな目が印象的だった。
でももうピーちゃんはいない。
こんなに早くお別れすると思わなかった。
もうすぐお正月で、実家に帰ってもうすぐ会えると思っていた。
2ヶ月前にあったのが最後になってしまうとは思わなかった。
|